お題箱にいただいたご質問の話

　タイトルの通り、お題箱に一度に４つ質問を書いていただきまして、別々の話題として別々のページで書くのも変なので一気にお答えするページです。雑誌やネット記事のインタビューみたいでなんか偉くなった気になれました。

こちらにて「自分の創作が大好きなので語りたい」のメッセージを送信します。

・以前の「おうちで作ろう」を読ませていただきましたけど、「まず『こういうのが好きだ！これを創作で扱いたい！』というものを見つける」という部分で、好きなキャラやシチュエーションを見出したりするために何をしていますか？
　おうちでアレするやつを読んでくださってありがとうございます。一番つまらない回答をしますが、なんもやってないです。なんか偶然見かけて興味を持ったものとか、突然わいてくる内なる声とかにのっかって創作をしてます。
　ぶっちゃけるときっかけが不謹慎な作品もあるため全部は明かせないのですが、明かして良くて分かりやすい例だとパラドクサ・コンプレクサーは、男児型のお人形さんの漫画が炎上した件がきっかけでした。ああいう系の話題になると「手を出しちゃいけないのは分かる、でもロリショタを好きになってしまった人は望んで好きになった訳じゃないのに迫害されて気の毒だ」という趣旨の意見を大体目にするので、「なるほどなあ」と思いつつ「好きになってはいけない相手を好きになる」「少女に手を出す女性」「小さくておとなしい先輩を守る背の高いイケメンな後輩」「見た目いかついけど優しい友人」といった好きなパーツを組み合わせた感じです。私完結作いっぱい持ってますけど、パーツを組み替えてバリエーションっぽく見せてるだけで、実はよく見て分解するとパーツの手持ちの少なさが露わになったりなどします。まあ多分バレてると思うから書いてる訳ですが。
　そんななので何も思いつかない時は本当に何も思いつかなくて虚無になります。これ書いてる時点も水面下で作ってはいるのですがなかなか形にならなくて虚無です。

・締め切り等の設定やモチベーションの管理はどうしていますか？（きんじせんせいは連載ものを基本的にエターにしないので……）
　大抵クライマックスあたりが描きたいシーンなので、「こんな素晴らしいシーンを思いついてしまった…人に見せた過ぎる…反応がほしすぎる…」と執念じみたモチベーションで頑張ってます。子どもが上手に描けた絵をママに見せたがるのと同じです。締め切りとかは特に考えてなくて、「なるべく早く人に見せたい」という気持ちで「経験上〇日ぐらいまでには描けそうかな」程度に考え、そして見通しが甘くよく遅れます。どうして…。
　はじめに読んでねのページでも書いた通り私はまあまあの飽き性なので、これだけご反応をいただけていなかったら高確率で投げてますね。心底感謝(ﾏｼﾞｻﾝｷｭ)な。迷アニは投げてないですけども。

・欠損や殺人、虐待など一般的に暗いテーマを取り扱うことに関して気をつけていることや心がけていることはありますか？
　私は大事なところは楽観的なのに要らぬところで不安を感じやすい性格のため、「この台詞は倫理的にまずいかなあ」「この描写は同じように苦しんでる人に対して無神経じゃないかなあ」と常にビクビクしています。もし思わぬところから出火して「こいつは悪なので燃やしてもいい」と燃料認定されれば、燃え盛る私(ルビ：キャンプファイヤー)を囲んだ正義のマイムマイムが始まるのは目に見えています。そして住所氏名電話番号顔写真ポケモンGOのIDがどこかから流出し、一生ネットのオモチャになってしまう事でしょう。
　しかし残念ながら倫理的にまずく無神経な描写である方が「本来なら隠すべき本音」とかって感じがして、作品としては良い刺激になってしまうケースが多いのが現実です…。まあ特に意識はしてないけど「こいつ殺人を肯定してるけどやべーやつですからね」「この台詞は暴言ですよ、ダメですよ」って感じの演出や流れにはなってると思うのでさほど問題にはならないと思うのですが、それでもカバーできない一線を越えた時のために「キャラはこう言ってるけどこれは作品自体の意図ではありませんよ」という趣旨の注意書きをトップに書いてます。私も読み手の方もそれぞれ「一線」の位置が違うので、私がどれだけ気を付けても…ってとこがありますし。あと作者が分かっててひどいことを描いてる事がハッキリすれば、「作品としての表現」と受け止めやすく、傷つかないで済む人もいると思うので。
　読んでくださる方からすればこういう注意書きはうっすら冷めるかもしれませんが、傷つくかもしれない人と私を守るための転ばぬ先の杖であり、チキって表現をマイルドにしないための盾なので、ご了承いただきたいです。とりあえずこれで「差別的な作者」とか「自殺を肯定的に描いている作品」とかは言われない…と思いたい…。


・創作をやっていて一番たいへんだったこと、一番報われたなぁと思ったことはなんですか？
　大変だったというか、漫画の作画はいつも大変です。お話だけ作りたいのになぜ絵をこんなに大量に描かねばいけないのかといつもブチギレですし、嫌すぎて本当に泣きながら描いてる事もあります。そうはいっても作画をしてもらうなどして他者が介入すると責任が発生するため、自信の無さと自意識過剰と被害妄想と加害妄想が災いして気疲れしてしまい、どちらにせよそれぞれ違う種類の疲れ方をしていまいます。「ものぐさ」と「陰キャ」のマイナススキルを併発した時点で私は負けていました。
　報われた方は、こっちも報われたっていうよりは感想をいただくたびに「報われてる〜〜」ってなります。残念なコミュニケーション能力のせいで満たされない承認欲求を創作で補っているので、反応がいただければいただけるほど嬉しくなって調子に乗って木に登って落ちて川を流れます。誰が豚でおサルで河童やねん。この自分語りを始めたのも創作の話ならかまってもらえると思ってのアレですし(のでこのロングインタビュー？を投稿してくれたのがとても嬉しいです)。私はエサを投げ込んでいいタイプの動物なので、「お、ええやんけ」って思ったら投げてくれると助かります。たまに私より作品やキャラを”理解”してくれている感想をいただいてマジビビりますが、「こんな短いのいいのかな…」「語彙力ないから…」「小並感だし…」などと悩まずに投げてほしいです。私もマジで語彙力無くて作品の感想を書こうとして短い小並感ばかり書くので、小並感合戦をしましょう。


以上です。ありがとうございました。