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いわゆる性癖の話、欠損編



※このページでは欠損萌えについて語っていますが、あくまでフィクションの話であるという前提を頭に置いて読んでください。現実のどなたかの人権を侵害する意図はありません。

 少し前はどちらかといえば「私は欠損萌えじゃありません」って否定してました。これ前にもツイッターに書いたかもだけど、精神が今よりさらに幼かった頃は異常者アピールをめっちゃしてたんですよ。こんな血だらけの絵描いちゃう私ヤバいでしょ、みたいな。それが歳をとるにつれ「人と違う事」がいかに恐ろしいかを実感してしまったので、自分を普通の人だという事にするために「人と違う部分」を片っ端から否定したかったんです。ので、「欠損が好きな訳ではなく、描きたい話の舞台装置として結果的に欠損が必要になってるだけなんですよ」って感じの事を多分ツイートしてた記憶があるし、「この作者さんアクロトモフィリア(四肢欠損性愛)っぽいなあ」的なご感想をいただいた時「いや違うよ?」ってすぐに思いました(気分を害した訳ではないです)。余談&ネタバレですが、その時の「いや違うよ」が材料になって出来上がったのが「人間じゃない人間の友達」です。「なんで否定したいんだろう?」って考えてたどり着いたのがアレです。とにかくはみ出すのが怖かったんですね。
 でも、最近になってついに諦めてしまいました。どうせ私は「普通の人」の水準には一生かかっても届きそうにないので、はみ出してる部分とかもうどうでもよくなりました。へこんでるよりはみ出してる方がマシです。マシか?ので完全に開き直って、お話を作るにあたってサブアカの方で「創作の中で女を不幸にするぞ!」「生き地獄を描くぞ!」みたいな趣旨のツイートをしまくってイキってます。そういうアレで認めますが、私は欠損が好きです。アクロトモフィリアというものなのかは分かりませんが、欠損は好きです。

 これ多分好きじゃない人には理解してもらえないかもだけど、一口に欠損が好きと言っても切り口が色々あるんですよ。私の場合、意識で認識できてるものとしては「欠損というシチュの喪失感が好き」「欠けてる体が視覚的に好き」「体が見慣れない見た目をしている非日常感と、本人にとってはそれが日常であるという非対称性が好き」「不便そうだけど頑張って生きてる姿が好き」「傷痕萌えの延長(傷痕は心の傷を視覚化するアクセサリーであったりするので、傷痕萌え自体が心の傷萌えの延長かも)」「自分自身が色々欠けてるので、欠けてる人を上から見て『かわいいね〜』って言ってる」とかなんやかんやそのあたりです。最後の方にまずいことを書いてるのでもう一度強調しておきますけど、フィクションのキャラクターの話ですよ。なんにでも言えることですが、好きな理由や要素は人によって違うと思うので、好きな理由を組み合わせて自分だけの欠損萌えを作ろう!まあ好きの理由なんか後付けになりやすいから、本当に正解なのかどうかは分からないんですけどね。
 あと、欠損はしていなくても脚が悪くて杖をついているとか、車いすに乗ってるとか、なんなら外からは健康に見えても内臓が弱いとか、実は片目が見えていないとか、そういう「身体的な障害」という属性自体を好きになりやすいです。あとケガしてるのも好きです。身体が不自由なの全般が好きです。杖や車いすや義肢は「武器とかもだけど体に合わせたその人だけの道具っていいよね」っていう萌えも入るのでさらに話がややこしくなります。もうやめましょう。

 最後に、フィクションのキャラクターの話だと強調しているのは、炎上を恐れて謎の嘘をついているのではなく本当の話です。現実に生きてる方を欠損を理由に好きだと思う事がまずないです。「好き」の理由がはっきり分からないのと同じで、「なんとも思わない」の理由も分かりません。私は「欠損や障害」が好きなんじゃなく、フィクションのキャラの「欠損や障害という記号」を愛してるのかもですね。もしかしたら、現実の人間にそういう萌え方をしてしまうとひどく無神経な気がしてしまうから、無意識さんが抑え込んでる可能性もありますね。知らんけど。自分で自分が分からない。



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